「このまま今の会社にいていいのかな」
そう思っても、すぐ転職活動を始める人ばかりではないと思います。
転職サイトを見る。
履歴書を書く。
何社も応募する。
仕事を休んで面接に行く。
内定が出たら、上司に退職を伝える。
そして、新しい会社に入る。
「転職活動」と聞くと、こういう流れが全部ひとまとまりに見えることがあります。
仕事から帰ってきたあとに、ここまで想像したら、
「いや、そこまでやる気はないな」
となるのも不思議ではありません。
今の会社に多少モヤモヤしている。
けど、辞めると決めたわけではない。
その状態で、いきなり履歴書を書いて面接まで進むのは重い。
でも、転職活動はもっと細かく分けられます。
最初から全部やる必要はありません。
求人を見ることと、転職することは別
たとえば、求人を一つ見る。
これだけなら、まだ何も決まっていません。
応募しなくていい。
履歴書もいらない。
今の会社に退職を伝える必要もない。
ただ見て、
「この会社は年間休日が多いんだな」
「同じような仕事でも、今より給料が高い会社があるんだ」
「逆に今の会社って、思っていたより条件がいいのかも」
と知るだけです。
それでも、今の会社だけを見て考えていたときより、比較できるものが一つ増えます。
厚生労働省の「マイジョブ・カード」でも、転職活動は在職中でも退職後でも行えるものとして整理されていて、在職中なら収入面の不安を抑えながら求人を探せると案内されています。
調べることと、決めることは別です。
まずここを分けて考えるだけでも、「転職活動」という言葉は少し軽くなります。
今の会社を辞めてから探す必要もない
「転職するなら、先に会社を辞めないといけない」
と考える人もいるかもしれません。
でも、今の会社で働きながら仕事を探すことはできます。
ハローワークでも在職中の求職登録が可能で、在職中のまま希望に合う求人があるか情報を集めることができます。
在職中なら、毎月の給料は入ってきます。
退職後に探す場合と比べれば、
「早く次を決めないと、どんどん貯金が減っていく」
という焦りは持ちにくくなります。
もちろん、働きながらの転職活動が楽というわけではありません。
平日は仕事で疲れている。
休日くらい休みたい。
求人を見て、会社を調べて、応募書類を書いて、面接の日程を調整する。
全部やろうとすれば、それだけでもしんどくなります。
だからこそ、最初から「転職活動を全部始める」と考えなくていいと思います。
まず求人を見る。
それくらいでもいい。
求人を見る前に、一つだけ基準を持っておく
何も決めずに求人一覧を眺めていると、
「結局、どれがいいのか分からない」
となりやすいことがあります。
そんなときは、今の会社で気になっていることを一つだけ決めておくと見やすくなります。
「今より年収は下げたくない」
「もう少し休みが欲しい」
「通勤時間は短くしたい」
そのくらいで十分です。
前の記事で考えた「変えたいもの」や「失いたくないもの」を、全部きれいに整理し直す必要はありません。
一つ基準があるだけでも、
「これは違うな」
「これはちょっと気になる」
が出てきます。
まだ転職先を決めるためではなく、求人を見るための最初の目印くらいに考えておきます。
やりたい仕事が決まっていなくても見られる
「でも、そもそも転職して何がしたいか分からない」
という人もいると思います。
前の記事でも触れたように、無理に「やりたい仕事」を作らなくても構いません。
今より残業を減らしたい。
通勤を短くしたい。
給料は下げたくない。
土日休みは残したい。
それくらい分かっていれば、
「その条件に近い求人はあるのか」
を見ることはできます。
やりたい仕事を決めてから求人を見るのではなく、求人を見ながら、自分が気になる条件を探していく方法もあります。
外を見ると、今の会社にも比較相手ができる
求人を見ると、
「思っていたより今の会社の条件は悪くないな」
と感じるかもしれません。
逆に、
「同じような仕事でも、こんな条件の会社があるんだ」
と気づくかもしれない。
今の会社だけを見ていると、今の働き方が普通なのかどうかも分かりにくいものです。
外を少し見れば、比較できるものが増えます。
そこで初めて、
「もう少し見てみたい」
と思ったら、次を考えればいい。
知ったあとで、どうするか決める。
順番はそれでも構いません。
気になる求人があってから、次を考える
求人をいくつか見ていると、
「これはちょっと気になる」
という会社が出てくるかもしれません。
そこで初めて、一段だけ進めます。
会社についてもう少し調べる。
応募条件を見る。
自分の経験で応募できそうか確認する。
それでも気になれば、応募を考える。
応募したとしても、その会社に入ると決めたわけではありません。
面接を受ける。
条件を確認する。
内定が出る。
その内定を受けるか考える。
今の会社を辞める。
一つひとつ別の判断です。
求人を見る
↓
応募する
↓
選考を受ける
↓
内定を受ける
↓
会社を辞める
最初から一番下まで進むと決める必要はありません。
途中で、
「思っていた会社と違った」
「やっぱり今はいいかな」
と思ったら、そこで止まることもできます。
「転職しない」という結論になってもいい
転職について調べ始めたら、
「結局転職しなかったら、調べた時間が無駄になるのでは」
と思うかもしれません。
でも、
求人を見た。
今の条件と比べた。
そのうえで、
「今はこの会社に残ろう」
と決めるなら、何も知らずに残るのとは少し違います。
給料には不満があったけど、他社を見ても大きくは変わらなかった。
仕事は少し退屈だけど、休みや人間関係まで含めれば悪くない。
転職するより、今はもう少し貯金を作ったほうが安心できそう。
そういう結論になることもあります。
反対に、
「自分には次なんてないと思っていたけど、意外と応募できそうな求人がある」
と気づくこともあるかもしれません。
どちらになるかは、外を見てみないと分かりません。
だから最初から、
転職するか、しないか
を決めなくてもいい。
今日会社を辞める必要もないし、履歴書を書く必要もない。
まず求人を一つ見て、
「今の会社以外には、どんな働き方があるんだろう」
と知る。
転職について考えるなら、そのくらいから始めてもいいと思います。